4人部屋を施錠すること
Q:徘徊する認知症患者ばかりの4人部屋で夜間の徘徊防止のために、部屋ごと施錠するのはダメですか?
ダメです。これでは複数の患者を同じ1つの部屋の中で隔離することになってしまいます。
患者を隔離する際はその理由と隔離される事実を告知することが必要になります。指示をする医師が告知し、その医師が隔離の指示と同時に告知の事実もカルテに記載することが必須になります。
まとめ
精神科病棟における患者の安全確保は重要特にですが、それは個々の患者の人権を尊重する範囲内で行われるべきです。
部屋全体を施錠し、複数の患者を一斉に隔離する行為は、それぞれの患者の状況に応じた適切なケアや評価を阻害する可能性があり、隔離が必要でない患者に対しては重大な人権侵害にあたります。
加えて、患者を隔離する際には、その理由と隔離される事実を告知することが求められています。
隔離の指示を出す医師自身がこの告知を行い、カルテにその事実を記録することが必要となります。これは患者の人権を尊重し、医療行為の透明性を確保するための重要な手続きです。
徘徊の問題に対しては、より人権を尊重しつつ安全を確保する方法を模索することが求められます。
それは例えば、適切なスタッフの配置や監視カメラの利用、適切な通路の確保や安全な共有スペースの設計など、多様な方法が考えられるでしょう。