数年前に精神病院の不祥事が相次ぐ中で、精神病院がどれだけしっかりと法律を守って運営をしているかが問われたことがありました。精神病院という治療施設は、対象疾患である精神障害の特殊性のために、場合によっては患者本人の意思に反して治療を行わなくてはいけなかったり、患者の自由な行動を制限することを行わなくてはいけなかったりすることがあるために、ある程度厳密に定められたルール=精神保健福祉法という法律に則って運営しなくてはいけないことになっています。精神保健福祉法というのは、法律ですから、知らなかったでは済まされません。精神病院など、この法律が関係する施設で働くスタッフは全員がこの法律をしっかり理解し、法律が定める適切な処遇を患者に提供していかなくてはならないのです。
ただ、法律というのは一般に読みにくいものですし、法律本文に加えて幾つもの「法令」「通知」に分かれているために、全体として見づらくなっています。そこで、このサイトでは、精神病院で働く正・准看護師、ヘルパーなどの職種を対象に、精神保健福祉法が定める患者の処遇のあり方のガイドラインを実践的に説明したいと思います。

右のメニューに沿って読んでいただければ、現在の日本の精神保健福祉法に則った、精神科の入院形態の概要が理解できる仕組みになっています。

※精神保健福祉法の改正について

精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の一部を改正する法律が平成25年6月19日に公布され、平成26年4月1日から施行されました。

今回の精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の改正においては、保護者制度が廃止され、医療保護入院の要件が精神保健指定医の判定と家族等のうちのいずれかの者の同意に改められました。

保護者制度の廃止については、保護者の負担軽減を図るとともに、精神科医療における家族の役割を精神科以外の医療における家族の役割と同様にすることを趣旨としています。
また、その上で、適切な入院医療へのアクセスを確保しつつ、医療保護入院における精神障害者の家族等に対する十分な説明とその合意の確保、精神障害者の権利擁護等を図るため、医療保護入院の要件が精神保健指定医1名の判定と、家族等のうちのいずれかの者の同意となりました。

法律改正前の保護者制度の考え方も、非常に重要な考え方になりますので。法律改正前の考え方につきましても記載を残しています。